日本には起承転結、なんて話の展開筋がありますが、すべて起承転結にすればよいわけではないです。
ストーリーのある記事は起承転結のほうがよいですが、ニュースに関しては「ピラミッド」型の構成を意識してみるのがひとつの手です。
構成は「ピラミッド」を意識
電車の事故を例にします。まず、起承転結だとこうなります。
起 電車が走っていた。
承 駅を100キロ以上のスピードで通過しようとしていた。
転 しかし線路の上でトラックが立ち往生していた。
結 ブレーキをかけたが、列車はトラックにぶつかってしまった。
わかりやすい!
起承転結のメリットはシンプルなことです。話のシチュエーションを順に追って書けば起承転結になるので、書きやすく読みやすい文章になります。
一方、ピラミッドだとこうなります。
上段 電車がトラックにぶつかった。
中段 トラックが線路で立ち往生していた。
下段 ブレーキをかけたが間に合わなかったらしい。
ニュースような書き方になります。ピラミッド型は「要点から書く」「大事な順に書く」構成なので、シチュエーションはさておき「何が起こったか」はすぐ理解出来ます。そして読みすすめるごとに情報が詳しくなります。起承転結とピラミッドの大きな違いは、結論の位置です。起承転結はオチが最後に来るので、マンガやお笑いなどストーリー性を重視するときに有効です。
一方、ピラミッド型は「何が起きたか」を相手にすぐ伝えられるので、ビジネスには必須の書き方です。
ちょっとオマケ的に事例を挙げます。
まず、起承転結をビジネスに持ち込んだ際の失敗例。
タイトル:弊社製品の件
お世話になっております。
先日はお電話いただきありがとうございました。私どもの製品のメリットは、これまでの事務作業を自動化できることです。
御社に導入した場合の事例なども追ってお伝えできればと思います。
御社を訪問し、技術スタッフとともにより具体的な活用例と詳しいお見積をお知らせいたします。
つきましてはご都合の良いお時間を30分ほどいただきたく存じます。
よろしくお願いいたします。
…この場合、ラスト二行目までたどりついてようやくメールの要件がわかります。
そこまでメールが読まれないかも知れないというリスクもあり、相手が忙しい場合はむやみに時間を奪います。
逆にピラミッド型の失敗例を挙げます。
タイトル:ももたろう
桃太郎は鬼ヶ島で鬼を退治した。
桃太郎名物のきび団子でイヌサルキジを仲間にした。
彼らは船で鬼ヶ島に渡り、猿が鍵を開け、キジが鬼の目を潰し、犬が噛みついた結果勝利した。鬼が略奪した財宝は村に寄付された。
ちなみに桃太郎の名前の由来は、幼少の桃太郎が川から流れてきた桃の中から生まれてきたため。
は?つまんね。こんな出オチのももたろうをどうやって楽しむのか。となります。
まとめ
起承転結が良いとかピラミッドが必ず優れているとか、そんなことはないのですが、シチュエーションによって使い分けてみて下さい。地味ですがここまで意識している人ってそんなに多くないので、差がつく大きなポイントになります。