「ドラえも~~~ん、助けてよ~」
「どうしたんだいのび太くん、そんなに泣いて。またスネ夫にいじめられたの?」
「そうなの~、『ヘヘッ、良いだろ、最新のiPhoneさ!のび太には触らせてやらないけどね!壊されたら大変だ!』…だって、ぐやじい~」
「そんなときは~テテテテッテテ~OWWO X~」
「わあ!ありがとうドラえもん!」
…とまあ、冗談はこれくらいにしまして…
iPhone、高くなりましたね。数年前まで0円で貰うのが当たり前だったのに、急に10万だの15万だの払えと言われたら、そりゃ身構えます。
もちろん、iPhone本来の使い易さとか、アップル信者が語りだすデザイン云々も含めて、iPhoneはいい機種なのですが…今回は、
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≫ リセールバリュー ≪
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に注目して、考えていきたいと思います。
実は最近、スマホの中古販売がアツいのです。それもそのはず、iPhone8や、Xperia XZなど、今でも十分実用に耐えるモデルが、発売から2年経過し、中古市場に入りつつあるのです。
性能の進歩が頭打ちになったため、激しくスマホを使わない人にとって、中古のコストパフォーマンスは魅力的。そんな時、一定の人気を誇るのがiPhoneなのです。Androidより、中古で売る際の価格が高いのがありがたい。
その際、ショップ店員は「iPhoneをメルカリで売って新しいのに買い替えましょう!」というべきなのか、否か。そんなことを書いていきます。
フリマアプリでiPhoneはどれくらいで売れる?
では早速、iPhoneのリセールバリューを計算してみましょう
計算は2020年1月25日現在の価格でやっていきます。
iPhone7の場合、メルカリでの販売額は32GBモデルで1万円半ば、128GBは2万円代での出品が多いようです。また楽天など、業者が販売するiPhone7は3万円前半といったところでした。
続いてiPhone Xの64GBモデルがだいたい5万円程度、8がだいたい3万円程度で取引されています。これは楽天などの業者販売も、メルカリなどの個人販売もだいたい同じくらいです。
3年前に発売された7が定価8万円弱、2年前に発売されたiPhone8の定価が8万円超、Xの定価は12万円程度でしたから、それぞれ6〜8万円ほど売値が下がったことになります。
同じく、iPhone XSを調べると、こちらは定価12万円程度に対して7万~8万円の取引が多いようです。そのため1年目に5万円ほど売値が下がったことになります。
こうして考えていくと、以下のような考えが成り立ちます。
・購入当初(新品から中古品になる)…再販価値が3万円ほど下落する
・以降…年間2万円ほど再販価値が下落し続ける。傷や故障が出ると更に下がる。
iPhoneの中古価格相場=定価-3万円ー(2万円×利用年数)
というわけです。
買った瞬間に「新品」というブランドがなくなるため3万円ほど価値が下がり、それからは年間2万円程度の減価償却が行われる、という考え方です。
これに中古市場での流通量や、端末の使用感の違いで価格に差が出てきます。
これと、キャリアの下取りサービスはどちらが美味しいか考えてみましょう。
キャリアのサービスと比べるとどうなの。
まず、ドコモの場合。
ドコモは「下取り」と「お返しプログラム」という2通りの下取り方法があります。
支払いが完了した機種を店頭で下取りに出すことで、次の機種が値引きされるのが「下取り」、
3年分割で機種を購入し、2年めが終わったタイミングで買い換えれば1年分の端末代が帳消しになるのが「下取りプログラム」です。
下取りの場合、iPhone X(64GB)の下取り価格は、傷などがあまりない「良品」ランクで4万円。
定価(12万円)-3万円ー(2万円×2)=5万円という相場感を考えると、査定額は低めです。
ただし、メルカリのように「売れない」とか「取引でのトラブル」はなく、中古スマホ屋の査定額とだいたい同じくらい。
(ちなみに「イオシス」では43,000円~34,100円の査定額)
「お返しプログラム」の場合は、iPhoneXが対応していないため11Proで計算します。定価が12.6万に対して、「お返し~」で割り引かれる金額は42240円。2年使うことを考えると、1.5万円程度、安く買い叩いていることがわかります。
auの場合、「下取り」を行うならドコモとほぼ一緒です。(ものぐさですが、この際、数百円の違いは気にしません)
しかし、au版の「お返しプログラム」である「アップグレードNX」の場合は、結論から言うと大きく損をする可能性があります。例えばドコモは42240円値引きすると言っているiPhone 11 Proは、auでの査定が34650円になります。8000円の損はけっこう大きいのでは。
ソフトバンクの場合、「下取り」はiPhone Xで24000円、しかも現金還元でも機種値引きでもなく、ペイペイで帰ってくる、という、正直クソのような買取をかまします。
一方、「トクするサポート」では、48回分割でスマホを買い、毎月390円の利用料を払うことで、25回め以降の分割を踏み倒して下取り&買い替えが可能です。
つまり2年使うと仮定して、定価+プログラム利用料の9360円で済む…と言われると、なんかお得な気がしてきます。実際はどうでしょうか。
料金シミュレーションでは、24ヶ月目でトクするサポートを使って買い換えれば本体代金は63600円だと書いていますが、これにはサポート利用代金を含んでいません。せこい。実際は72960円です。
定価が12.7万円なので、査定額は54000円程度といったところ。未来の話なので断定は出来ませんが、フリマで売るのとおそらく同額程度の下取りができるのではないでしょうか。
ただし!途中で「やっぱ下取りイラネ」となった場合でも、トクスルサポートで支払った金額は帰ってきません。個人的にサービスを利用していないのにお金を取るのは「えっ?」ってなるのですが、ソフトバンクということを考えれば通常運行なのではないでしょうか。
この調子だときっと、24回目の支払いが終わった後もユーザーに向けて「サポート使えるよ!」といったアナウンスをしないのでは。いや、絶対しない。サービスを契約したことや利用できることを契約者に忘れさせて、こっそり月390円余分に儲けようとしている気がします。断定はできないけどね。
ショップ店員が「メルカリで売りましょう!」はまずい?→いや、そんなコトないと思うよ
真面目な店員であれば、スマホのフリマ出品は「わかっている」人じゃないとまずい、ということで、進んで提案はしないと思います。セキュリティや取引のトラブルなど、いろいろなリスクが隠れていますから。
ただ、キャリアの査定を見る限り、手数料1割や送料数百円が取られることを考えても、フリマアプリで売ったほうが金額的にはトクであるといえます。
普段からメルカリを使っていて、売買経験があるのであれば、ドコモ・auであれば24カ月時点で出品して、売れればその金額で残額を精算。売れなければ「お返しプログラム」「アップグレードプログラム」を使うのが有効でしょう。ドコモはトントン、auはちょっぴり損が出ますが、売れないよりはマシです。
ソフトバンクならそもそも「トクするサポート」に加入するだけ損をする可能性が高いです。下取りもしょっぱい金額なので、ソフトバンクユーザーは積極的にフリマを活用するのが良さそうですね。
あっ、そういえば、ソフトバンクグループ子会社のヤフー株式会社が2019年より運営しているCtoCフリマの「PayPayフリマ」がiOSとAndroid向けに提供されていたような気がする!手数料が3%になるキャンペーンをやっていた気がする!
というわけで、ソフトバンクショップの店員さんであれば、フリマアプリを推奨してもバチは当たらないと思いますよ。子会社が堂々と運営してるわけだし。
もちろんトクするサポートに申し込んだほうが店の販売奨励金は増えるのだろうけど…もしそうなら、がんばってください。
[…] 携帯ショップ店員が「メルカリで売る」を提案するのはアリなのか? 「ドラえも~~~ん、助けてよ~」 「どうしたんだいのび太くん、そんなに泣いて。またスネ夫にいじめられたの? […]