ドコモが2019年6月よりスタートした新料金プラン「ギガホ・ギガライト」。まだまだ移行途中であり、また端末価格と通信価格が明確に分離されたプランなので、移行の速度はさほど早くないという報道がされています。
実際、自分自身もあれほど勉強したはずのシェアパックプランがあまりにもあっさりなくなってしまったのが悲しくて、未だに旧料金プランで利用中です。
この新料金が本当に「お得」なのか考えていきましょう。
ギガホとギガライトの概要
そもそもこの新料金プラン「ギガホ」「ギガライト」がどのようなものかおさらいをすると、
両者にまたがって言えることは
・端末の割引と通信費が分離された(月々サポートの廃止)
・基本料、ISP(ネット接続料、いわゆるSPモード)、パケット代が一元化されシンプルに
また、それぞれのプランを個別で見ていくと、
ギガホ…
・月30GBまで使えて6 ,980円(現在は割引キャンペーンで4,980円~)
・30GB使い切り、通信制限がかかっても1Mbpsで通信可能
・さらに増量キャンペーンで60GBに増量中
・アマプラやディズニーがバンドルされた割引もあるよ!
ギガライト…
・1GB~7GBまで段階的に料金が変動
・使わなければ月2,980円
というもので、これまでの「家族で分け合う」「月々サポート」など見慣れたものから随分メスを入れ、現代のユーザーの利用状況と総務省からの要請に合わせたプランであると言えます。
そして上記のプランに、家族割引(最大1,000円/月)、光回線割引(1,000円/月)などを組み合わせると、かつて菅官房長官の発言した「4割程度の値下げ」がかなう料金設定になっています。
本当に、この料金プランは得?
これまで30GB使える「データLLパック」を契約した場合、端末購入を考慮しなければ毎月の通信費は9,280円でした。それが割引なしで6,980円になったということは2000円以上の値引きになります。
また通信をあまり行わない人の場合、これまで段階的に料金の変わる「ベーシックパック」を契約することが大半でした。こちらが最安で4,180円。一方でギガライトでは2980円なので1000円程度の値下げになっています。
であれば、割り引かれるのでトクだ、と思われるかもしれません。しかしどうも盛り上がらない雰囲気です。これには理由があります。
端末割引がなくなったため旨味は少ない
まず端末購入を同時に行った場合、月々サポートがつかないため、せっかく下がった通信費がそのまま端末購入代金に持っていかれます。
たとえばXperia5を同時に買った場合、36回払いで2442円/月。これまで24回払いで月々サポートが付いて実質5万円程度の機種がメインだったことを考えると、スマホを返却前提で買わないといけない(あるいはより高価な端末代を払わなくてはならない)新料金プランのオトク度が薄まって見えます。
新料金プランにはゆっくりと移行か
そして、上記の理由から、旧料金プランの月々サポートが終わるまでは新プランへの移行を見送る動きがあります。ドコモ公式サイトでプランの見積もりを出した際も、「月々サポートが終了する2020年○月にもう一度見積もってみて」という旨の表示が出ました。ドコモとしても移行を焦っているわけではないようです。
まとめ
まとめると、新料金プラン自体はオトクになっているものの、端末価格の高騰が値引きを相殺してしまっている構図が見て取れます。今後は楽天の参入、5G回線など不確定要素が多くなるので、プラン見直しを急いでしまうのは得策ではなさそうです。
その一方で、今のキャンペーン(増量、割引、アマゾンプライム…)は一定数のユーザーが加入したタイミングでスパッと終了する可能性が高いので、変えても変えなくても同じくらいのお得度であれば、早めに変えるのも手です。