元ドコモ店員が考える。兼松コミュニケーションズ「クソ野郎」対応は、これからも続くのか?

元ドコモ店員が考える。兼松コミュニケーションズ「クソ野郎」対応は、これからも続くのか?

元ドコモ店員としてこれは書かなきゃというニュースが新年早々やってきました。ショップでの、顧客を小馬鹿にしたメモが表に出てしまったことでドコモが批判されています。

自分は2015年前後にドコモショップの現場にいた人間ですが、逆に「よくここまで持ちこたえたなあ」という感想を持ちました。

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それもふくめて、書いていきます。

そもそもドコモショップの労働環境とは?

はっきりいって、ドコモショップの労働環境は悪いです。

それでも近隣店舗と連携して定休日を設定したり、営業時間を短縮したり、予約中心のオペレーションにしたり、タブレットの導入でだいぶ改善してきたとは思います。

契約を取り続けなければいけない体制に問題有り

では、今回の問題に迫ります。

不祥事を起こしたドコモショップ代理店である兼松コミュニケーションズのメモに「親代表の一括請求の子回線、つまりクソ野郎」とありました。
これは、ドコモの内部事情を知らないと「親のスネかじり」のような印象をうけます。

しかし実際のところは、「親回線じゃないから家族まとめての提案ができない」「光のコラボ回線(ドコモ光)の契約を取れない」という、「自分たちが売上を上げられない」クソ野郎、という意味と推測できます。

私が大手家電量販店が運営する愛知のドコモショップにいたとき重視されたのは、1にドコモ光の獲得、2にタブレット契約、3にアップセル(より高いパケット契約を組ませる)でした。

あれから5年も経ったのでおそらく多少の変化はあると思いますが、ドコモショップの業績を上げる方法は唯一つで、契約を増やすこと。これに尽きます。大きな契約ほど得られる「ポイント」が増え、ポイントが目標に対して多いか少ないかで、店の経営が決まるのです。

いくら予約を中心にしたり、タブレットを導入したところで、成績が上がらないことには改革が意味をなさない。むしろ足かせになる。この体制が第一の問題と言えます。

頑張れば頑張るほど、出世が遠のく

また、ドコモショップの主な業務は販売とサポートですが、これを真面目にやるほど出世が遠のきます。

業務の大半がタダ働き

まず機種変更。これはできて当たり前の業務で、お店の成績にはあまり関係しません。オプションを付けられれば多少は成績にカウントされますが、ここでまた「継続率」というのを見られる。1カ月以内に解約されてしまえば、お客さんと話して、機種を選んで、手続きして、データを移して、初期設定して、カバーも選んで…

これがすべてタダ働きになります。

操作案内ももちろんタダ働き。会話の中から提案につながることもありますが(むしろ自分はこれがメインだった)、基本的に向こうの用事が済めばそのまま帰っていきます。

業を煮やしたショップは、対策として一度にまとめて教えるための「スマホ教室」を企画。どこの店でもできますが、いくら老人とはいえなかなか日程があわず、ウチの店では基本的に1対1のスタイルでした。

人を騙せる人が出世する

逆に、成績をあげることができるのは新規契約です。「料金変わらず、タブレットがついてくる!」「今ならルーターをプレゼント!バッテリー機能もある!」「Wi-FiがないとiPhoneは使えない機能だらけです!」

…ごめん、書いててだんだん胃が痛くなってきた…

まじでこんなのだらけでした。料金変わらんわけないやろがーい。プレゼントするわけないやろがーい。Wi-FiなくてもiPhoneつかえるわーい。

高齢者相手とみるや、タブレットと言っても伝わらないので、AQUOS PADを持ち運べるテレビと言って売る始末。

でも、稼いでるのはこういうやつなんですよね。。。

自分のいた店では、こうやって騙すのが上手な人がいて、実名を出すのもアレなので、ちょうど春樹を読んでいたので村上さんとしておこう、村上さんが高齢者の契約をするとなぜかスマホと一緒に型落ちのAndroidタブレットもついている。そんで操作がわからんと店に来るや、じゃあサポートのオプション付けましょうとなる。

自分は契約業務とかも一応可能でしたが身分はパートナー(いわゆるアルバイト)だったので、雑務中心でした。フロアマネージャー(案内係)をやっていると、店頭では「村上さん以外の人に対応してください」と言われることの多さ。

でも、そういう人が真っ青なインプレッサとか乗って出勤してくるわけです。彼らに言わせれば、子回線・支払い親の手続きなんて、クソ客だ、という気持ちも沸いて当然だと思います。

同僚は敵、買わない客はクソ野郎。

自分が勤めていた店。お客さんの免許を預かった例の村上さんが、お客さんに免許を返し忘れていたことが2、3回起こりました。

免許が返されないまま車で帰るお客もお客ながら、身分証を返さないスタッフはもっと責任を取るべきです。

しかし村上さんは当時の店長より職歴が長く、「人を騙して」売ってきたタイプの人。性格に難があり役職こそありませんでしたが、発言力は相当なものでした

要は、人を騙せる人、押し売りできる人、成績にならない業務を他人に押し付けて数字を取る人。彼らがヘイトを集めながら出世していく体制。そして出世したらしたで、部下がみんなついてこない。辞めていく。新人に無理やり応対させる。ボロが出る。

これが2015年からダラダラ続いたために今回の「クソ野郎」メモ事件となったのだろうな、と、個人的に推測しています。

こうした仕組みが続く限りは、いくら表向きに謝っても、裏では「またクソ野郎が来た」というインカムが飛び交い続ける可能性は高いです。

もちろん改善はしている

さて、普段になくぶっちゃけた話をしておりますが、今回事件となってくれたこともあり改善は加速していくでしょう。

まずそもそも、自分が店頭にいたときよりも、新規や乗り換え施策が圧倒的に少なくなったこと。これはおそらく、店頭の営業成績にも反映されているはずです。

また、現在準備中なのが、サービス有料化です。

有名なビジネスの話で、かばんのサブスクサービス「ラクサス」のクレーマー対策というのがあります。

ラクサスは毎月7000円弱でブランドのバッグを借りられるのですが、もしもクレーマー含め、すべてのお客に誠心誠意の対応をした場合、29800円の料金を取らないとやっていけない、のだそうで。

「悪質クレーマーは即、サービスを停止する」という強固なスタンスがあってこそ、料金が下がり、ユーザーも増え、ハッピーな人が増えたのです。

一方のドコモ。悪質クレーマーにも店長がしっかりと頭を下げて誠実に誠実に接客をする姿を見たことはないでしょうか。僕の店ではお客が店長に、熱々のお茶をかけている様子を見たことがあります。しかもそのお茶、店長が運んできたやつだからね。

こんなやつ、解約しちゃえばいいんです。

携帯をつかえないと困るのはお客のはずなのに、三波春夫の名言が独り歩きして、ほかのお客は待たされる、店長はストレス溜まる、店の業績は落ちる。

だったらドコモから出禁にしてしまう。それくらいの対応で良いのではと思います。アドラーも言っています。人の悩み事は100%、人間関係なんだと。ストレスフリーに生きるのなら、不要な人付き合いは断舎離してしまうべきでしょう。

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サービスに関しても、若者が毎月払う1万円を原資に、月3000円しか払わない高齢者サポートのために人件費がメリメリもってかれています。

世代間格差を防ぐためにも、サービスを有料化する。それで文句があるならサービス無料のキャリアに移ればいいし、ガラケーに戻したって良い。

そういうわけで、ストレスで疲弊しきっている現場は、サービス有料化でだいぶ改善するのでは、というのが、携帯キャリアがいちばんイケイケだったころにドコモショップ店員だった私の考えですが、いかがでしょうか。

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