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「台風19号」がバズったせいで日本人の情弱ぶりが露呈したのでは、という話

大した台風だったのか、そうでもなかったのか…
いまでもちょっくら、疑問ですが。

台風一過のみなさん、お疲れさまです。
19号、どうでしたか?やばかったですか?そうでもなかったですか?
どちらにせよ、これを読んでいるということは無事なのでしょう。。。

さて、今回の台風。

バズりましたね。

いや、分析すれば簡単な話なんです。

まず、前に来た台風15号の被害がすごかった。都心をかすめるように通り、千葉県房総半島ではブルーシートが屋根を覆い、首都圏の交通は麻痺。
JRが8時頃から再開するよ~などと言ってしまったせいで、新宿駅も横浜駅も津田沼駅さえも大混乱。
あのトラウマが、関東の人々に強く残ったわけですな。

そして、19号は15号よりやばいぞ、という報道が出る。
当然、あの頃を思い出して、人々は避難したり、台風対策したり。
3連休にバッティングする台風だから、運動会だの旅行だの、あるいは結婚式だのがバタバタキャンセルになりました。鉄道会社も前々日には計画運休のお知らせを出していました。

そう、ここまではよかったんです。
もしこれが学校の避難訓練であれば、校長先生は関東のみなさんの準備の良さをきっと褒めると思います。しっかり前の日から準備して、「おはしも」を意識して避難できましたね、偉い偉い、と。

(ちなみに「おはしも」は「押さない」「走らない」「喋らない「戻らない」の頭文字、避難時の鉄則…と言われてきたけど地域差があるぽい。みなさんの小学校では何でした?)

閑話休題。

ここまでは良かったんですが、今回の台風はあまりにもバズりすぎました。言ってしまえば「脅しが過ぎた」という考え方も出来ますが、今の日本人が非常に流言、

つまり「デマ」に弱いんじゃないか、と思ったわけです。

まず「地球史上最大級」という言葉が出回ったのが金曜日。これを見てみなさんは非常食を買いに走ったり、ガラス窓をテーピングしたりしていたのではないでしょうか。

この「地球史上最大」というワードを聞けば、誰しもやばいと思うはず。すわ地球最後の日になるのでは、という勢いがあります。それはそれで、生み出した方のキャッチコピースキルがあるなあと関心こそすれ、しかし多くの人々が過剰な準備をすることになりました。

実際、いざ蓋を開ければ地球史上なんてことはなく。
比較として上がってきていたのは、狩野川台風。
これは日本の歴代台風トップ10にも入りません。
もちろん、大きな被害があったのは確かですが…
(https://zatsugaku-mystery.com/strongest-typhoon/)

これによって引き起こされたのが金曜日の満員電車とスーパーでのパニック。
10月10日は台風の前日ということもあり、華金とは思えないほど飲食店は閑散としており、なおかつ帰りの電車は台風15号の去った翌朝と同じくらい混雑しました。東海道新幹線さえもホームに人が溢れるほど、パニックになりました。

きっと、台風が来る前に早く帰ろうという個々人の意識と、会社からも早く帰れよというお達しが合ったのだと思います。みんなが定時に一斉に帰った。そうなると駅はパンクします。結果として15号と同じくらいの混乱度のなかで電車に乗るという。

そして駅で降りた人々を待っていたのはスーパーでの争奪戦です。全国のスーパーで食パン、菓子パン、野菜、肉、カップラーメンなどが次々と売り切れました。食品フロアでは「なんで食品がどれも売り切れているんだ!」と店員さんに詰め寄る客も。レジにも長蛇の列が出来ていました。その割には非常食の定番であるはずのカンパンが売れ残っていたのはちょっとシュールでしたが…

しかしこの翌朝、つまり12(土)の開店にあわせて店に行くと、売り切れていた商品はいつもどおりに揃っていたのです。食パンも菓子パンも、カップ麺も、野菜もお肉もお魚も、朝からお得な~日曜日~、新鮮・一直線!ドーラゴーンズー朝市ーーー(デデデデン)!!!
あーごめんなさい、また一部の人しかわからなさそうな対して面白くもないボケを書いてしまった。

金曜日ほどの混乱はなく、列にならばす会計終了。

無事、わたしは「金麦」を賞味できました。

台風の日なんだからもうちょっと備えろと言われそうですが、いや、酔って寝たほうが早い、と、ロング缶2本を買って帰りました。

この2日間でスーパーは相当儲けたと思いますが、消費者はどうも報道やSNSに踊らされて、駆け込んで買った、というスタンスの人が多すぎます。

普段から備えておけば~なんて正論はあまり好きではないのですが、たとえば冷凍食品など、冷凍と解凍という二重で電気を必要とする食品をなぜ停電リスクの大きいこの時期に買うんだ?など、空っぽになった冷凍食品コーナーを前にちょっと疑問が湧いていたのを覚えています。

もしかしたら土曜に家を出ないからその分を買いだめているだけだろう、と言われそうですが、それにしてはレジが行列しすぎてるし。

つまり「台風がヤバそうだから、食品ならなんでも買っておけ!」という一種のパニックだったわけですな。

いまオイルショックみたいのがきたらぜったいやばいと思う。

話をまとめると。
・台風15号で関東に相当ダメージとトラウマがあった
・「19号はもっともっとやばいよ~」という情報が広がった
・電車に我先に乗ろう、食品を我先に買い占めよう、というマインドが広がった
という流れになります。

今回の台風はたしかに大型でしたが、「首都圏にやってくる」というだけで日頃の台風に比べてこれほどの混乱を生むものなのか、と、情報社会の負の側面を見た気がしてがっかりです。

せっかく税金で精度の高い気象衛星を打ち上げて、気象庁も不眠不休で台風の分析にあたって、報道機関もスピーディに報道して…ここまでよかったのが、前回の台風での報道とSNSで尾ひれがついた情報が拡散して、結果的に混乱が起きてしまった、と。

自然災害で厄介なのが、ブレーキ役が不在になることです。

これが例えば「あいちトリエンナーレ」であれば、再開するのに賛成派と反対派が生まれます。しかし台風だと、台風対策をする人たちに異を唱える人はまず出てきません。出てきても歯牙にも掛けない対応をされると思います。アホちゃうか、と。そうしてみんなしてスーパーに駆け込み、買い漁る現象が生まれます。

備えあれば憂いなしという言葉はありますが、「備えようとして、憂う」このシチュエーションを改善しないと、いずれ自然災害以上の人災が生まれかねません。

しかし、抜本的な対策はありません。ただ私達が「賢くなる」しかないのです。

おまけ;台風による低気圧でパンパンになった肉まん。これとビールで凌ぐ台風というものまたオツなものです

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デジタビ
ブログ歴10年の副業ライター/「デジ旅!」管理人/Kindle「怒涛!フィリピン滞在記」販売中/建築/ガジェット/鉄道/名古屋出身。 ライター案件の依頼、基本何でも引き受けます。isutabiz@gmail.comまでお気軽にご連絡下さい。

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