新幹線をネットで予約できるようになって一年経ちましたが、ようやく自分もネット予約を試す機会がありました。
新幹線で新横浜から名古屋までゆくことになったのです。
こだまのグリーン車は、安い。
とはいえ、私は新卒半年、まだまだお金はありません。
なるべく安く済ませたいと思いました。
安く済ませるとすればいままでは金券ショップへ行くのが当たり前でしたが、今回いろいろと調べた結果、
私は自由席や指定席が空いてるにもかかわらず、
「グリーン車」に乗りました。
グリーン車、です。
あの一流芸能人か、社長か、医者か弁護士しか座れない席に、
のうのうと座って新横浜から名古屋まで行きました。
そのからくりをお伝えします。
価格:「EXこだまグリーン早得」で、駅で切符を買うより2000円以上安かった。
まず、こちらをご覧ください。
まず、駅でふつーにきっぷを買った場合、新横浜ー名古屋の新幹線(こだま・ひかり)は10240円です。
次に、普通にスマートEXでこだまを予約するときの新横浜ー名古屋間の価格はご覧のとおり、10040円です。
一方、「こだまグリーン早得」では、なんと8900円です。
おとく!と言いたいところでしょうが、普通に考えて変です。だってグリーン車じゃん!いい席じゃん!!「ぷらっとこだま」では普通席に追加料金を取られたぞ。
ちなみにJR東海区間で使える「ぷらっとこだま」新横浜ー名古屋間は、普通席が8100円、グリーン車が9100円で、ホームの売店でドリンクと引き換えできるクーポンがついてきます。
新横浜ー名古屋の値段の順では、
【安】
ぷらっとこだま普通席プラン(8100円)
↓
こだまグリーン早得(8900円)
↓
ぷらっとこだまグリーン席プラン(9100円)
↓
スマートEX普通席(10040円)
↓
通常購入(10240円)
となり、普通に駅で買うよりも「こだまグリーン早得」なら1340円、「ぷらっとこだま」普通席プランなら2140円も安くできるのです。
手間:リスケのリスク。
さて、ここだけ比較していくと「ぷらっとこだま」がイチバンです。安いし、ジュースももらえるし。
しかしそれでも私が「スマートEXのほうがいいよ!」と言いたくなる理由があります。理由は2つ。チケットレスで出かけられるのと、キャンセルの手間です。
チケットレスに関しては、自分が持ってるTOICAやSUICAなど交通系ICカードを改札にかざすことで入場できるスマートEXは、まさしくスマートだと言えます。新幹線駅まで私はPASMOででかけますから、そのパスモで新幹線に乗れるように設定すればきっぷを忘れずに済むのです。
そして、それに加えて、「キャンセル」のことも気にしといたほうが良さそうです。
まずスマートEXでは、駅に行く必要性こそあれどキャンセル料はかかりません。
参考
キャンセル規定
予約した列車の発車時刻前であれば、JR東海またはJR西日本の新幹線駅の指定席券売機や駅窓口において、変更希望列車が元の予約と同一日・同一区間・同一設備・同一列車種別の場合に限り、1回に限り手数料なしで列車変更を承ります(指定列車以外に乗車できない早特商品をご利用の場合は除く)。https://smart-ex.jp/faq/category/detail/?id=405
一方のぷらっとこだまでは、基本郵送でチケットが送られてくることもあり、キャンセルはめんどくさいのです。
参考
【e-ぷらっとネット】取消し及び払戻しをするためにはどのようにすればいいですか。 ご出発時間前に下記いずれかの方法で必ず取消をお申し出下さい。なお、クーポン発送完了後のお取消しの際はご出発日から1か月以内必着で「e-ぷらっとネットデスク」にクーポン券類をお客様負担でご返送ください。
※変更・取消および列車の運休・遅延による払い戻し等で、クーポン券類を弊社にご返送いただく際のご返送料はお客様負担となります。■受付方法
①取消専用フォーム:会員メニュー「予約状況確認/取消依頼」よりお手続きください。(24時間受付可能)
②Eメール:【e-pla@jrtours.co.jp】へ予約情報を記載の上お送りください。(24時間受付可能)
まず送るのがめんどい。一ヶ月以内にチケット類を頭揃えて返さなくてはいけないのです。10日前までであればキャンセル料はかかりませんが、送料はどのみち負担しなければいけません。
自分の場合、出発前に行程の変更があることは少なくないので、キャンセルの手間は少ないほうがいい。そんなわけで、値段以上にスマートEXの「チケットレス」「キャンセルしやすい」という価値はでかいんです。
設備 :言わずもがなグリーン。
さて、ようやくタイトルの「仕事がはかどる」に言及していくことになりますが。
グリーン席に座って驚くのは、椅子のフカフカでも窓の大きさでも読書灯でもなく、机です。
まず机がでかい。
背もたれのストッパーを外して机を下ろすと、自分の13インチのパソコンを置いてもまだゆとりのあるサイズであると気が付きます。
また手前に机を引くと、天板が動いて、私の目の前まで机が来てくれます。なんて気の利いた机なんだ。これのおかげでちょうどいいところにキーボードが来てくれるんです。
そしてさらに、机が2つあります。
そうなんです。2つあるんです。椅子の背もたれにくっついた机の他に、肘掛けのところにもひとつ、コンパクトなやつが詰まってます。だから椅子の背もたれのほうがパソコンやお弁当に占領されていても、スマホやドリンクを置けます。
グリーン席の机は、そこら編のカフェや自宅よりもよほど優秀な作業台であることに間違いないでしょう。そう感じるほど、グリーン席の構造はよく考えて作られているように感じます。
身体的:自宅の椅子より座りやすい
机以外にも、イスがふかふかで、フットレストもついてます。いちど新幹線の立ち乗りを大阪から名古屋までやったことがある私にとってこれ以上ない贅沢です。
自分の座り方は猫背で、会社でも上司に「腰悪くするよ?」と心配されるのですが、きっとグリーン車なら疲れずに作業できるだろうと思わせてくれるパワーがグリーン車にはあります。
しかし、いくらグリーン車といえども、のぞみの普通車よりもお金ケチってますからね。のぞみもこだまも走る車両はほぼ一緒なことを考えると、新幹線の価値は座席よりも所要時間に大きく左右されていることがわかります。
精神的:席倒すのも、トイレに行くのも。
グリーン車のリクライニングは後ろにバターンと倒れるというよりも前にせり出す倒れ方をします。後ろの人に「すみません倒します」なんて一言ことわらなくてもいいわけです。
しかもリクライニングは電動、スイッチを押すだけです。
またシートの前後の感覚も普通席より広く取ってあるので、トイレなどで離席するときに通路側のおっさんの足を思いきり蹴飛ばして、怒られはしなかったけどめちゃ苦悶の表情を浮かべながら許してくれて、ああいっそ怒鳴りつけてくれたら良かったのにという気持ちでトイレに行き、戻りにくいのでしばらくデッキでブラブラ時間つぶしておっさんが降りるのを待たなくてすみます(実話)。
まとめ
いろいろ書きましたが、結局のところ貧乏人がグリーン席に乗ってどえらく感動したって話だったわけです。私はきっと死の床でグリーン車に乗る走馬灯を見るでしょう。
とはいえ、夜行バスを使っていた頃と、繁忙期の価格は数千円しか違わないですし、夜行バスみたいに渋滞に巻き込まれたり、発車前にカラオケ屋でひとり時間を潰していたことを考えると、もうこれからは新幹線、かつグリーン車を使い倒す人生にしたほうが絶対幸福だと、改めて感じた私なのでした。