すっかり成熟期を迎えたスマホ。いまとなっては、どのメーカー、どの機種を買っても、明確なあたりはずれのない時代となりました。
それは歓迎すべきことなのですが、言ってしまえばどうもつまらんわけです。数年前、神スマホを探してひたすら情報収集をしていた、あのワクワクした時代を振り返るべく、
各モデルのもっとも出来が良かった機種を特集します。
第一回は【iPhone】。
今でも愛用者多数。iPhoneSE
iPhone SEは2016年の3月に発売されたモデル。2018年9月に販売が終了したあとも、根強い人気を誇ります。
良かった理由は3つ。
(1)iPhone5のサイズで、iPhone6sの性能。
最も評価されるべきポイントは、iPhone5のサイズにiPhone6sの性能を詰め込んだことでしょう。
アイサイトカメラ、CPUなどの技術面を惜しまず詰め込み、物理的に厳しかったであろうインカメラやタッチアイディーはディスコンするという、職人技とも言えますし中途半端とも言える、そんな出来栄えでした。
(2)5s買い替えタイミングで小型機難民を救う。
しかし!中途半端と言えども、日本のiPhoneユーザーにとっては、まさにこういうの欲しかった!と思わず飛び上がる出来栄えでした。
また、新たにピンク色(ローズゴールド)を追加したことで、ただでさえ小型モデルを求めていた女性ユーザーの人気が爆発。
価格がiPhone6sシリーズより抑えられていたこともあり、まさに文句なしの1台だったと言えます。
さらにこのSE、発売タイミングも見事でした。時期は16年3月。13年秋に発売されたiPhone5s(5c)の乗り換え先になりうる、ちょうどいいスマホがなかった時期でした。狙ったかのようなベストタイミングです。
(3)高コスパの小型機…ライバルほぼなし!
当時の小型機ライバルだったXperiaも、CPU的に出来栄えが良くなかったXperia Z5 compactや、Z3の焼き直しのくせにしれっとZ3より値段を高めた「A2」など、かなりシブいメンツで戦わなければならず。
androidからの乗り換えも含めて、ますますSEに人気が集まりました。
ただ、世界的には大型スマホの方が需要があるようで、現在国内で販売される中古のiPhoneSEは海外の売れ残りや中古を輸入しているものも多いと聞きます。
日本人にとっては素晴らしいモデルでした。もちろん海外でもリファービッシュ品が一瞬で売り切れるほどの人気でしたが、世界を相手にマーケティングするAppleが今後もSEサイズを出すとは考えにくいのが実情です。
最近の小型モデルといえば19年初頭に発売されたAQUOS R2 コンパクトなどがあります。ただ、これを買うならSE中古でもいい気がするんだよなぁ。