元ドコモ店員・現、「ぶらり旅ライター」多木曽幹也の雑学ブログ

危険!「名古屋走り」で駆け抜けろ【名古屋文化学概論3】

2019/05/19
 
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1995年愛知県生まれ。大学時代、先輩に騙されて入った携帯屋のバイトでスマホの魅力に取りつかれ、機種の外観だけでメーカーと型番がわかるようになった頃、旅行にハマり、バイトの収入の大半を旅行につぎ込む。おかげで日本中の人と地元トークができるようになり、謎の知識から現在の職場では営業先の地方にいるお客様を不必要にビビらせている。 ブログ歴は2009年から書いており10年目。現在のブログは3代目。 「Deji-Tabi」(isuta1205.com)のほかに寄稿多数。お仕事依頼はisutabiz@gmail.comへ。
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得てして名古屋人というものは嫌われものである。
とりわけ名古屋のドライバーには大層、嫌われている。

たとえば東名高速で名古屋ナンバーや尾張小牧ナンバーを見かけると、後続車は車間距離を取る。

あるいはバックミラーに春日井ナンバーや岡崎ナンバーのミニバンが来たら、黙って車線を譲る。

だれだって事故は起こしたくないからだ。

そう、名古屋人の運転は危ないらしい。

その理由は、誰が言い出したかわからないが「名古屋走り」という名古屋人ご自慢のドライビングテクニックが存在するからだ。

名古屋走りとは、
・信号が赤になりかけても交差点に入る
・ウインカーを出さない
・二車線以上一気に車線を変える
・直進レーンの先頭車が右折レーンに割り込む
・またはその逆で右折レーンを進み直進レーンに割り込む

などなど、その危なっかしい運転が、ネット上で格好のネタとなっている。

こうした地元走りが功を奏し(?)
愛知県では交通事故が大変多い。

そもそも県内にはトヨタ自動車、
県境にはスズキとホンダ、そんな名だたる自動車王国で、
車の事故が多いのは、残念だが自然なことである。

実際、車の台数比では全国10番目の交通事故数とはいえ、総数では名古屋が全国で最も事故の多い県である。

そうした自動車王国だからこその交通量が多い道で、
いかに素早く走り抜けるかを考え編み出された走り。
それが名古屋走りなのだ。

名古屋走りが生まれ、定着してしまった理由を地理的に考えてみよう。

まず、名古屋は、全国3番目の都市だ。少なくとも愛知県民はそう思っている

そのくせ鉄道の発達は東京、大阪に比べると見劣りする。

名古屋駅にたった2両編成の電車が来るのも珍しくないし、一つ隣の枇杷島駅に行くと1両のかわいいディーゼルカーが1時間に1回だけやってくる。

だから車のほうが何かと便利で、一家に1台以上の車があるのが普通だ。

さらに残念なことに、愛知は道が広い。
道が広いし、名古屋市内の道路はかなり直線的なのだ。

これは、名古屋市が戦後に、荒廃した名古屋を再生するため、碁盤目状に道を敷き、さらに久屋大通と若宮大通という、道幅が100メートルもある道路を作ったことが由来。

2つの大通りのほかにも広い道は多く、4車線も珍しくない。

名古屋のタレント、つボイノリオが「名古屋はええよ」という歌で、

名古屋はええよ コアラがおるがね
名古屋はええよ 道が広いがね

と歌うほどだ。

コアラの次の自慢が道しかないのか、という疑問は、どうかなかったことにしてほしい。とにかく、この道の広さが名古屋走りを育んだ。

さらに市内の道は、右車線を進んでるとおもったらいつの間にか右折レーンにいたとか、普通に進んでいたら突然バス専用レーンに入ってたとか、そしてそのバス専用レーンが突然道の中心にうつったりだとかで、実はまっすぐに走りにくいという性質をもつ。

たとえば名古屋の基幹バスで清水口のあたりを走ると、もともと路面電車があった場所がバス専用レーンになっているため、4車線のうち右から二番目が右折レーンで、一番右はバスの直進レーンだったりする。わかりっこないのだ。

だから名古屋では車線変更にまつわる危険運転が数多く生まれ、これがいつのまにか「名古屋走り」と揶揄されるようになったのだ。

さて、ここまで書いて、私は、
「危険な運転は名古屋独自の文化なのである」
という結論を書こうとしていた。

しかしどうやら、伊予の早曲がり、とか、松本走り、とか、山梨ルール、など、調べるとご当地グルメならぬご当地運転が結構出てくる。

結局、どの土地に住んでいようが、運転の荒い奴は荒いし、ブレーキとアクセルを間違えるやつはいるし、法定速度を30キロオーバーで走ってオービスを光らせ、減点、または免停される奴はいるのだ。

そんなわけでぜひ、他県民の皆様は、ぜひ刈谷から港区のあたりまで、通勤ラッシュの名四国道を走っていただきたい。

「名古屋走りはたいしたことない」と、感じていただけることだろう。

生きて帰ってこれたら。

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棚園 正一
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