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【名古屋文化学概論】名古屋の観光、ショッピングに欠かせない「4M」って何?

2019/06/26
 
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1995年愛知県生まれ。大学時代、先輩に騙されて入った携帯屋のバイトでスマホの魅力に取りつかれ、機種の外観だけでメーカーと型番がわかるようになった頃、旅行にハマり、バイトの収入の大半を旅行につぎ込む。おかげで日本中の人と地元トークができるようになり、謎の知識から現在の職場では営業先の地方にいるお客様を不必要にビビらせている。 ブログ歴は2009年から書いており10年目。現在のブログは3代目。 「Deji-Tabi」(isuta1205.com)のほかに寄稿多数。お仕事依頼はisutabiz@gmail.comへ。
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問題です。

4Mって、何でしょう?

4メートル?

うーん、ちょっと常識に囚われすぎ。
名古屋は常識の範疇では語れませんよ。

アパレルブランドの名前?

ちょっと惜しい。ありそうだけど。
あったとして「ヨンエム」と読まなさそう。
きっと「フォーム」とか読ませる。「4C°」で「ヨンドシー」的な。

話がいきなり逸れましたが、
4Mの正体は、”百貨店”です。

もっと詳しく言えば、名古屋で栄華を誇った百貨店四天王の頭文字。

松坂屋、
三越、
丸栄、
名鉄。

全部頭文字がMだから、4Mなんだそう。

松坂屋

松坂屋はもともと、いとう呉服店、という江戸から続く名古屋の呉服屋が起源だそうで、商売がうまく行った結果、江戸の松坂屋を傘下に。ネームバリュー的に「いとう呉服店」よりも「松坂屋」の方がいいよねということで、屋号も松坂屋になり、現在へと至ります。

名古屋のおばさま方にとって、松坂屋は他の百貨店と格の違う高尚な店らしく、たしかに他の百貨店より金持ってそうな人が多い印象です。

なんで分かるかって、2018年に派遣のアルバイトで松坂屋のゴディバにいたんです、私。

そうすると、若い人はこないけど、じいさんばあさんはいっぱいくる。そして高級品のはずのゴディバチョコを、1万も2万も買っていくんです。松坂屋のゴールドカードで。

家族連れやカップルが試食だけでゴディバを立ち去る中、ショーケースの前で「これが加藤さんの分でしょ、それでこっちはテルちゃんで、ゆっこさんには1000円くらいのでいいかしら…」と、1万2万、普通に買っていかれます。

そんな松坂屋は名古屋が(一応)本店。いまも名古屋マダムに愛されております。

名古屋三越

続いて三越。
三越は、元々は「オリエンタル中村」と呼ばれていた様子。中村呉服店がオリエンタルビルに入居したため、この名前がついたそう。

東京では圧倒的な存在感を誇る三越である。もともと「越後屋」として始まった三越は「エスカレーター」「お子様ランチ」など、いまも百貨店にまつわる伝統を編み出しているほどです。

名古屋において三越は栄と星ヶ丘に店を構え、地元のオバサンたちにとっての心のオアシスに。

また若者御用達の百貨店、zip.FMが公開収録される場所でおなじみの「ラシック」も三越の系列で、名古屋でも地味に存在感を発揮しております。

丸栄

さて、お次は丸栄ですが、こちらは2018年に閉店しています。老朽化と収益の悪化が経営を圧迫し、「丸く栄える」ことを祈って名付けられた歴史ある百貨店に幕が下されました。

そう、今更後出しかよと殴られるかもしれませんが、4Mはもはや過去のものなんです。400年前の十一屋という店をきっかけに、戦後は中部地区で最大の売り場面積を誇った丸栄は、20世紀末に一気にギャル路線になぜか舵を取ってしまい、徐々に他のMから遅れを取る事に。

とっても残念なんだけどね…デパ地下のお弁当が他よりも美味しかったから…

現在、百貨店を取り壊し、再開発をすすめている模様です。

名鉄百貨店

さてラストのM。名鉄百貨店です。

鉄道会社と百貨店って、実はとても関わりが深いんです。もともと、阪急電鉄が「お客さんに休日にも電車に乗ってもらうため、ターミナル駅近くに百貨店を作った」なんてエピソードがあります。鉄道を利用させるための手段として、百貨店を作ったってわけですね。

阪急電鉄の伊丹十三(じゅうそう)は、このほかにも新興住宅地の開発や宝塚歌劇団の創始など、鉄道を生活の一部に組み込むための多彩なビジネスを運営した、敏腕経営者なのです。

いまでも大阪の財界ではもてはやされ、阪急には彼の名前から取られた「十三」という駅があるほど。

くー、かっけー!俺も駅名になりたいぜ!

っと、マサラタウンのサトシみたいなことを言ったところで、話を名鉄百貨店へ戻します。

名鉄百貨店も、阪急から指導を受け、名古屋駅付近の空き地に百貨店を作り、1957年開業。往時の特急「パノラマカー」に乗って百貨店に買い物に行く、というライフスタイルを立ち上げ、本館、メンズ館…と規模を拡大。

ちなみに名鉄百貨店のサイトでは、死語となりつつある「プレミアムフライデー」の行事をいまでも確認できます。どうかプレミアムフライデー、名古屋でだけでも定着してほしいものです。

実際、周辺のサラリーマンや大学生にとって、名鉄百貨店の屋上ビアガーデンは心のオアシスだったりします。

そんな名鉄百貨店、2027年までに大規模な建て替えを計画しており、新しい駅ビルは超・横長のビルになる予定。ほぼ壁です。ライバル会社であるJRを名駅の人々に見られないようにするために、というわけではないと思うけど、再開発のオオトリとして名鉄百貨店がどう変わるか目がはなせません。

ジェイアール名古屋タカシマヤ

なお、2000年に名古屋駅がリフォームされ「ツインタワー」が建設されると、ほどなく駅ビルに「ジェイアール名古屋タカシマヤ」が開業。

アクセスの良さから、業績をグングン伸ばし、2016年(たしか)に「名古屋ゲートタワー」を開業。売り場面積も一気に倍増しまして、晴れて名古屋の顔の百貨店になりました。

バレンタインデーが近づくと「アムール・ド・ショコラ」という催し物が開かれるのですが、これが連日大賑わい。まじで売り場に近寄れない。

こんなとき、有閑階級の名古屋マダムはおとなしく松坂屋に向かうのですが、名古屋のギャルたちは物怖じせず人だかりの中へチョコを求め突撃していきます。その勇猛さと言ったら。彼女らの体には、約70年前に若くして散っていった英霊たちの血が流れているに違いありません。

こうして、名古屋の百貨店たちは「4M1T」と呼ばれるようになったのですが…

2018年、執筆時点では昨年、

なんと「丸栄」が惜しまれつつ閉店。

原因は客離れと老朽化。これで「3M1T」になりました。時代の流れよ。中島みゆきが流れてきそう。回る回るよ名城線は回る。

交通網の発展に伴い、名古屋の中心部は「栄」から徐々に「名駅」へと移行しつつあります。
これまで貨物ヤードだった、名駅南の「笹島」地区が再開発されているのも、その証。

平成終盤まで「駅裏」とされ、ボロいビルや、エロい店や、怪しいバーの並ぶとおりだった駅裏も、いまやその猥雑さを残しつつもだんだんと大型家電量販店やインバウンド向けホテルや飲食店、その他諸々が立ち並び、発展を続けています。

今後は名古屋駅にリニアがやってくる影響で、完全に名駅が名古屋の中心となる日が来るでしょう、そのとき、名古屋の百貨店たちはどう変わっていくのでしょうか。

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1995年愛知県生まれ。大学時代、先輩に騙されて入った携帯屋のバイトでスマホの魅力に取りつかれ、機種の外観だけでメーカーと型番がわかるようになった頃、旅行にハマり、バイトの収入の大半を旅行につぎ込む。おかげで日本中の人と地元トークができるようになり、謎の知識から現在の職場では営業先の地方にいるお客様を不必要にビビらせている。 ブログ歴は2009年から書いており10年目。現在のブログは3代目。 「Deji-Tabi」(isuta1205.com)のほかに寄稿多数。お仕事依頼はisutabiz@gmail.comへ。
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