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The worst smartphone in Japan.日本一クソなスマホを考えてみた。候補3:REGZA Phone


REGZA Phone」。このスマホを超えるスマホは、もう過去にも未来にも出ることはないと思う。

悪い意味で。

今回紹介していく「REGZA Phone(レグザフォン)」シリーズは、ドコモとauで発売されていたスマートフォンの一種なのですが、おそらく日本一、というか世界一クソなスマホであると書いてもあながち間違いではないのではないか、とおもえるほどの悪いスマホでした。ググって見れば、そこはもう地獄の如き悪評、悪評、悪評…。

「富士通のARROWSは使いにくいらしい」という口コミは非常に広範囲に広がっていますが、このレグザフォンは、その何倍も何倍も何倍も何倍も上を行く、迷スマホ中の迷スマホです。今回はその中でも揺るがぬ迷スマホの地位を築き上げた初代レグザフォン、「T-01C/ISO4」を振り返るとします。

前評判は良かった

この初代レグザフォン、「T-01C/ISO4」はドコモとauそれぞれから発売され、デザインに多少の違いがありますが基本構成は同じでした。

このレグザフォンの特徴といえば、まずテレビ機能でした。みなさんはきっと、「REGZA」と聞いてテレビをイメージするんじゃないかと思います。事実、このレグザフォンは、「ワンセグ」の受信に対応した上「モバイルレグザエンジン3」という機能を搭載したことにより非常になめらかなワンセグ視聴が可能な機種でした。

また、カメラ機能も先進的でした。この機種が発売された2011年当時ではかなり頑張った、1220万画素カメラ。当時は、800万画素でも高画質と言われていた中で、この機種は飛び抜けておりました。4倍デジタルズームにも対応。デジカメ並みと謳われました。

またまた、防水にも対応。「コレを機にガラケーからスマホに買い換えるか!」発売前にはそうしたツイートがぽつぽつ見られました。

実際、スペック(だけ)を見ると、素晴らしい出来のスマホに見えます。デザインもいかにも「スタイリッシュなスマホ」といった出来ですし、Android2.1搭載で「FOMA Hign Speed」または「Win High Speed」と呼ばれた、当時では高速な通信規格にも対応しており、スペック面の不安も特に感じない作りでした。

いざ手にとって見ると。

そしていざ、2010年から2011年にかけて発売が開始されると、

このスマホの迷要素が堰を切ったようにわんさかと出てまいりました。

その中でも苦情の多かったのがバッテリー持ち。

ギャラクシーなど大手のスマホに比べて解像度が高いくせにバッテリー容量が少ないので、「2時間しか使えない」「Wi-Fiオンの状態で一日出歩くだけでバッテリー切れを起こす」等と言われました。とはいえ、バッテリー持ち云々は、スマホ黎明期に散々言われたこともあり、電池持ちが悪いだけで「クソ」というのは早計です。

この機種をクソ化させた要素、それは不具合の変態っぷりです。以下に、そのごく一部を、ほんのちょっぴりご紹介します。

新着メールをうまく受信出来ない。
・うまく受信出来たら一斉受信となりフリーズする
SIMカードを認識してるのに電波を受信しない
アプリが起動しない
スリープモード中に電源が切れる
・必ず一日1回以上は勝手に再起動する
・画面をタッチするだけでフリーズ
電源が入らない
防水のはずなのに水没した
充電できない
・発売日当日にあまりのトラブルの多さで発売停止
(http://ja.uncyclopedia.info/wiki/REGZA_Phone)

とまあ、REGZA Phoneは「これを携帯電話と呼んでいいんだろうか…」と言いたくなる出来でした。

東芝ブランドの「REGZA」スマホの実の親は富士通

それはさておき、もう一つ、REGZA Phoneの誕生には謎めいた要素があるので、紹介します。

実はこのレグザフォン、型番が「TOSHIBA」の頭文字である「T」-01Cであるにもかかわらず、東芝が作っているわけではないのです。ほんとの製造元は、東芝から製造委託された富士通でした。だから社名は、富士通東芝モバイルコミュニケーションズ、なんて言われておりました。

ドコモの方は完全に富士通名義でのレグザフォンで、au側は東芝ブランドのレグザフォンでした。言ってしまえばレグザフォンは、「ARROWSシリーズの支流」という位置づけだったのです。

そんなレグザフォンの悲劇は、まだスマホのノウハウが身についていない時点の富士通を、スマホの先生に選んでしまったことです。まるで天才バカボンのストーリーで、バカボンがバカボンのパパに勉強の仕方を教わるような展開です。
この時点で、当時モリモリと成長していたスマホ市場での負けは確定でした。スマホのお笑い界ではM-1グランプリ優勝か、エンタの神様のレギュラー枠くらいのインパクトはあったかもしれませんが…

そんな富士通東芝モバイルコミュニケーションズの参戦結果は、5機種ほどスマホを生み出して、終わり。何がしたかったんだ。

しかしながら、最後のレグザフォン(とは言え完全に富士通名義)であるT-02Dは、当時の富士通製にしてはまずまずの評価で、好評だったのが「有機ELの高画質ディスプレイ」と「電池の持ち」(!!)。

あまりの成長っぷりに、感動を覚えた方もいらしたそうな。もう少し頑張っていれば、富士通のスマホ同様、iPhoneすら凌ぐ名機と化していた可能性もありますが、もしそうだったらARROWSとの差別化で苦しんだでしょうね。せいぜい「サザエさんコラボレーションモデル」を作るとかでしょうか。

というわけで、いかにも「黎明期」を感じさせるポンコツスマホ、レグザフォンのお話でした。

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山内淳史 Atsushi Yamauchi

山内淳史 Atsushi Yamauchi

1995年愛知県生まれ。大学時代に先輩に騙されて入った携帯屋のアルバイトでスマートフォンの魅力を知る。 機種の外観だけでスマホのメーカーと型番がわかるようになった頃、旅行にハマり、アルバイトの収入の大半を旅行につぎ込むようになる。おかげで日本中の人と地元トークができるようになり、その謎知識から現在の職場では営業先の地方にいるお客様を不必要にビビらせている。 ブログ歴は8年。現在のブログは3代目。 「手のかかるロビンソンだなぁ」(isuta1205.com)のほかに寄稿多数。 「KOKACARE」(http://healthcare.halfmoon.jp/blog/) 「EDIT知多半島」(http://chitahantou.net/)など。

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