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【2018年開“祭”】新潟インスタ映え旅。「越後妻有トリエンナーレ 大地の芸術祭」訪問記

こんにちは。一人暮らしを始めた山内です。思った以上にお金の減るペースが早くて焦っています。

さて、一昨年、郷里の愛知県で「トリエンナーレ」なるものが行われました。これは3年おきに開催される芸術祭という位置付けになります。昨今では、いわゆる「地域おこし」の有効手段として注目されています。

だから、どうしてこんな一面のクソミドリの土地に??という場所にも、アートが溢れているのです。

今年は…新潟県で、「大地の芸術祭」が行われる予定です。
というわけで、2017年に行って来たので、レポートします。


なぜ、新潟なのか。


実は新潟の「十日町」という街は非常にアーティスティックなことで有名です。3年に一度行われる「越後トリエンナーレ」というお祭りがあり、その開催に合わせて町中がアートで埋め尽くされるのです。

そして今回のようなシーズン・オフであっても、展示は常に行われているので、車でふらっと遊びに行って、「インスタ映え」を楽しむことができます。

と、いうわけで、車の運転できない友人に連れられて…というよりは、自分が行きたくて、半ば友人を誘拐する形で、新潟まで車を飛ばしてきたというわけです。

2017年8月28日。

名古屋から、車を飛ばして6時間。
モンスターエナジーと安曇野の蕎麦で命をつなぎ、なんとか無事故でたどりつきました。

行きかたはかんたん。名古屋から、中央道。

星空で有名な阿智村やリンゴの街・飯田市には目もくれず、長野県北部まで高速をゆき、そこからはえんえんと下道。田舎道のためか車も信号も少なく、スイスイでした。コンビニなどはほとんどありませんが、いい具合に道の駅や直売所があって飲食やトイレにはさほど困りません。
長野県の「栄村」という全然栄えていない村を過ぎると、いよいよ新潟県です。


謎の外国人たち。津南町の廃スキー場


まず道なりにたどり着いたのは、津南町のアート会場。ぐねぐねと道を登って行った先、近年営業を終了したスキー場に、アートが点在していました 。

とはいえここは本当に「点在」というレベルのため、非常に歩かされる割には、アートが少なくてショボ…げふん、小規模な印象です。しかもなぜか、訪れた際にはそのスキー場は外国人の子供達の課外活動の場所になっており、あちこちからポルトガル語が聞こえてきます。静かにアートを楽しむ環境ではない、ということでしょうか。
…たしかにシーズンオフだし、そもそももう営業していないし、仕方ない。楽しそうにカヌーを漕ぐ声に癒されつつ、スキー場を後にしました。

ちなみに帰り道で「かささぎたちの家」も訪問。可愛いですが、蜘蛛の巣があっちこっちにあるので、デートで勝負服着用する予定の方はご注意。

なお、スキー場の帰り道はずっと下り坂で、まさしくゆずの「夏色」の歌詞のごとく、ブレーキいっぱい握りしめて(車だから「踏みしめて」が正確なんだろうけど)ゆっくりゆっくり下って行きました。乗っていた日産noteの燃費計がカンストしていたので、おそらく一度もアクセル踏んでません。

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鏡だらけのおうち


次に訪れたのは、国道117号線を途中でそれて、たどり着いたこのお家。これはまもなく取り壊し予定らしいのですが、鏡張りの家が田園風景の中に突如現れるという面白いアートです。

ほんとうに大した看板もなく、ぽつんと田んぼの中にあるのでびっくり。非常にユニークであるにもかかわらず、田園を反射するせいなのか、風景にすんなり溶け込んでいます。面白い建物です。

部屋の中は、トリエンナーレシーズンではないためか、入れませんでした。それでも隙間からちらっと覗き込むと、中も鏡だらけ。面白い。


可愛い駅と究極のジェラート


もうすこし車を走らせると、飯山線の土市駅にたどりつきます。ここにも、電車をモチーフとしたかわいいアートが。おそらくこの駅はかつてすれ違い可能駅だったのでしょうが、レールがひとつ取り除かれた跡があり、レールが敷かれていたであろう位置にアートの電車が鎮座しています。

列車ダイヤは、ど田舎ならではの非常にお粗末なものです。しかしこういった駅には決まって置かれている「あるもの」があり、旅情をかきたてます。みなさんご存知でしょうか…??デデン!(クイズの音)

…そう!「駅ノート」ですね!!!私のように鉄道ファンであれば、ご存知でしょう。

え?なにそれ?と思っている人が99%だと思うので説明すると、

鉄道ファンというものは、今紹介している土市のような、誰も使っていない駅をあえて利用するという不思議な性質をもっています。

その中のだれかが、寂れた駅にノートを置き、訪れた人がその証を残すため、ノートに寄せ書きしていく、というものです。

そして土市のノートにはさまざまな方が寄せ書きをされています。「ずっと来たかったので感動!」「初めて飯山線に乗れました」「息子と訪問しました」…などなど。そして、それらの文章に散見されるのは「ジェラート」という文字。

はてな、と思い、同行している友人に相談すると、サッとスマホを取り出して地図検索してくれました。いよっ、現代っ子。

どうやらすぐ近くに、「ピオーネ」というおいしいジェラートのお店があるようです。しかも現在時刻は16時55分であるのに対して、営業時間は17時まで、明日は休み。これはいけないと思い、友人と駆け込みました。

まさしくお店のなかにいらした、優しげなおばあさんが、鍋の底から引っ掻き出すように余ったジェラートをかき集めてくれました。しかもちょっと多めのサービス。閉店間際に来る客ほどめんどくさい人間はおらんだろうに、田舎で生きる人の人情を感じます。

肝心のジェラートは、これまで味わったことも無いような激ウマジェラートでした。また来たい。


早めのチェックインと、北の酒場通りへの行軍。


ジェラートに大満足の我々はそのまま宿へ向かい、ちょっと道に迷いつつも早めのチェックインを果たします。まだ夕暮れ前、歩いて駅前の居酒屋に行こう、帰りくらいタクシー使ってええじゃないか、と、夕飯を食べにいくことに意気投合しました。

駅前にいくには、宿裏の「十日町総合公園」を横切る必要があるので、財布とスマホだけもって公園を行くのですが、日が暮れきったあたりでまったく明かりの無い道に差し掛かり、非常にビビりました。

暗くて前見えんし。蚊多いし。道狭いし。それに公園のくせになぜか畑があるし。なぜ私は酒のためだけにこんな危険な道を選んだのだろう。スマホのライトで道を照らしながら、いろいろなことを考えました。

そんなアドベンチャーな苦労もあってか、訪れた「ZIKKA食堂」は味も接客も良い、昭和歌謡の流れる、よい雰囲気の店でした。五木ひろしのように、北の酒場通りには男を泣かせる歌があるとはよく言ったものです。地酒を飲んでみようと思ったら、「それよりこっちの方が美味しいですよ」と八海山を勧められ。これが本来のおもてなしなのかも知れません。さすが新潟。うまい。

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ジェラートの翌朝はJアラート


8月29日。

この朝は、金正恩の寝起きドッキリから始まります。


このせいで動揺していたこともあり、私は朝食に何を食べたかとか、どんな髪型にセットしたとか、宿代いくら払ったとか、一切覚えていません。

友人はJアラートで飛び起き、テレビをつけたら見たこともない緊急放送になっていて、非常に怖い思いをしていたそうです。はやく滅びてくれ北朝鮮。


朝イチの美術館は静かです


とはいえ、ミサイルが落ちて来るわけでもなく、9時にはいつもの平和な新潟県に戻っていました。町の中心にほど近くにある美術館「キナーレ」へと向かいます。

ここでは水遊びをテーマにしたアートや、ビッグサイズの床屋の前でぐるぐる回ってるポール(一応「サインポール」という名前があるらしい)の中に入るアートなど、現代アートであふれています。

ミュージアムショップの品揃えも豊富で、私は人生ではじめて美術館で買い物しました。コメなんかも販売しているのは、いかにも新潟県。

平日の朝早く訪れたこともあってか、人影はまばらだったおかげで、美術館前のプールでの水遊び体験ができました。今現在は真冬なので開催していない気がするのですが、流行りの「SUP」が体験できました。もし人が多かったら、衆目に晒されながらへっぴり腰でサーフボードにおっ立っていたのでしょうか。そう思うと、早起きは3文の得。


これぞアート。「農舞台」


つづいて、車を飛ばして隣町「まつだい」にある「農舞台」と呼ばれる博物館へ。十日町からは電車でひと区間になります。地元の地下鉄に乗り慣れているとたまげますが、僕らの宿泊した十日町からは10キロも離れています。途中にもう一駅くらい欲しくなるのですが、めぼしい集落もないので仕方ないのでしょう。

ここでは、かの水玉アートの巨匠・草間彌生のアートが、訪問する人々を迎えてくれます。自然をモチーフにしたアートなのはわかるのですが、それにしてもサイケデリックな出で立ちです。

施設もユニークなもので、幅広の歩道橋をクロスさせたような設計。

そしてそのなかには、クライミングができる部屋や、全てが黒板の素材で作られた、落書きし放題の教室など、現代アートがあふれています。

そして嬉しかったのが、食堂の美味しさ。ビュッフェ形式なので、食べ放題。新潟の味を堪能できます。さらに、そこから見える景色も、またアーティスティックな素晴らしいものなのです。

その景色が、こちら。

「棚田」と呼ばれる、大地の芸術祭を象徴するといっても過言ではないアートです。棚田の中に、カラフルな農民たちのオブジェが置かれ、ある場所から見ると、そこにかぶるように、詩が映し出されるというもの。

季節や時間で、表情を変えるアート。それが大地の芸術祭におけるアートの、面白みの一つなのではないでしょうか。
そしてこの「棚田」は、それを象徴するアートとして詩情に溢れているので、ぜひ皆さんに実物を見ていただきたいと思います。

ちなみにこのアート、山に設置してあるのですが、近くまで行けるようになっています。
車で侵入してみましたが…行き違いのできない狭い道で車を止めるわけにもいかず、ゆっくりみられるものではなかったです。バイクとかがあるとたのしいかも。


行きはよいよい帰りは渋滞


と、いうわけで、家路につきます。また6時間かー、と思い車を転がしていくと案の定、通勤ラッシュに巻き込まれ…瑞浪市という一番どうしようもない土地で渋滞に巻き込まれ、下道をいくことにしたもののそっちも大渋滞で…「ココス」で夕食を食べてからは自分も友人もほぼ無言だったね。ごめんね。



追記

アートの近くにはかならず黄色い看板で場所が示されているので、

看板を見逃さない限り迷わず行けます。

1日では巡れない数なので、

現地の駅においてあるパンフレットなどで情報収集してから向かうのが良いと思われます。

また、アートが分散しているので、車で行くことを強くお勧めします。

最後まで見ていただき、ありがとうございました!

大地の芸術祭

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出典:越後妻有大地の芸術祭 http://www.echigo-tsumari.jp

山内淳史 Atsushi Yamauchi

山内淳史 Atsushi Yamauchi

1995年愛知県生まれ。大学時代に先輩に騙されて入った携帯屋のアルバイトでスマートフォンの魅力を知る。 機種の外観だけでスマホのメーカーと型番がわかるようになった頃、旅行にハマり、アルバイトの収入の大半を旅行につぎ込むようになる。おかげで日本中の人と地元トークができるようになり、その謎知識から現在の職場では営業先の地方にいるお客様を不必要にビビらせている。 ブログ歴は8年。現在のブログは3代目。 「手のかかるロビンソンだなぁ」(isuta1205.com)のほかに寄稿多数。 「KOKACARE」(http://healthcare.halfmoon.jp/blog/) 「EDIT知多半島」(http://chitahantou.net/)など。

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