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【旅行】沖永良部島(おきのえらぶじま)滞在記~2日目・午前~2017夏

8月23日


知名巡り。


朝、スマホの目覚ましで目がさめる。

自分は起きてから1時間は寝ぼけているので、すぐに活動開始できない。

dTVでインディー・ジョーンズの第1作「失われたアーク」を見ながら朝の支度を終える。


今日は楽しい1日にしよう。

目が覚めて来たので宿の外に出てみると、小さい子供2人が無邪気に遊んでいた。

おそらく宿を営む家族だろう、

子供はいいね。笑顔ひとつで今日はいい日だと思える。

沖永良部島滞在記~序章~(那覇空港まで)
沖永良部島滞在記~1日目~(那覇空港~民宿)
沖永良部島滞在記~2日目・午前~(ジョッキヌホー~田皆岬)
沖永良部島滞在記~2日目・午後~(DKあし~西郷南洲顕彰館)
沖永良部島3日目(神の営業マン現る~2000円札への殺意)


さて、今日はひたすら島を巡ろう。

昨日の夜のうちに、ある程度の予定を立てた。

まずは「ジョッキヌホー」へ向かう。

名前を聞くだけだとなんじゃそりゃ、と思えるだろうが、

これはいわゆる湧き水で、かつてこの島で暮らしていた人々が生活用水として活用していた場所だ。

「日本の名水」にも選ばれている。地元の東海地方で言えば、郡上の宗祇水のようなものだ。

見落としそうなほど小さい看板に従って進むと、

ちょっとくぼんだところにコンクリで仕切られた泉がある。

水底が透き通ってよく見え、水面は朝日を反射して宝石のように輝く。


そのジッキョヌホーでは、和泊の方から来た、という家族連れが水遊びをしていた。

まだ若いお母さんと、1歳の男の子、3歳の女の子。

1歳の方はまだ小さいので、ジッキョヌホーの浅い水でも腰まで浸かってしまう。

だから、お母さんがしっかりと手をつないでいた。

水も綺麗で周りも閑静なので、子供を遊ばせるにはちょうどいいのだろう。

水源の方に向かうと、水神を祀る小さい碑がある。

そこからジッキョヌホーにはトンネルを通じて水が流れ込んでいた。

小さい家族に別れを告げて、またバイクにまたがる。


昇竜洞


次は原付を飛ばし、昇竜洞に向かう。

ここは全長3500メートルもある洞窟の、

600メートルを一般公開しているものだ。

駐車場が入り口と出口のそれぞれに設けられているので、どちらにバイクを停めるべきか迷う。

しばらく迷ったが、入り口がずいぶんと山を登ったところにあったので、出口の方にした。

洞窟探検をしてから山登りをするのはマゾのすることだろう。

先に書くと、洞窟を抜けてから出口駐車場まで結構階段を登り、
坂道も急だった上、
洞窟を出てから気温がずいぶん上がっていたので、
出口駐車場に停めて正解だったと思う。

洞窟前の管理棟で、大人料金1100円を払って中に入る。

洞窟入り口はさながら今朝観ていたインディージョーンズの世界観である。

山奥にポッカリと、大きな洞窟が口を開けていた。


さて、600メートルある洞窟。

平日の午前中だからだろうか、観光客は自分以外に誰もいない。

真っ暗闇を進むには少し心もとないと言ったところだが、

観光案内のスピーカーが所々に置かれていて、

ループ再生で洞窟を案内してくれたので、少々寂しさを紛らわせることができた。

逆にこのスピーカーと周りの照明が一斉に消えたら気が狂うに違いない。

落ちるなよ、ブレーカー。


さて、洞窟の中であるが、これは是非、ご自身の目で確かめておいてほしい。

この世のものとは思えないダイナミックな大自然が広がっている。

文字や写真では伝わらないだろうし、

頑張れば伝わるんだろうけど、

頑張って書いて伝えようとも思わない。

やはり、実際に訪れるべきである。

山口の秋芳洞に行ったことがある方はちょっと似た雰囲気に感じるはずだ。

しかし秋芳洞ほど観光化されておらず、

通路は狭く、

照明も少ないので、

やはり洞窟を進む姿はインディージョーンズ感がある。

ちなみに恐れていたコウモリや洞窟で暮らすような虫(ゲジゲジとかカマドウマとか)は、いなかった。ほっとした。

あと、流石にドコモと言えども、携帯は圏外だった。

出口ではカフェが営業されていた。お土産も売っている。

しかし自分の使えるお金はわずかなので、何もせず立ち去ることにした。


航空自衛隊と、展望台


次に大山の展望台に向かうことにした。

洞窟の狭苦しい雰囲気の次は、山の頂上でパァーッと景色を楽しもうと思ったからだ。

昇竜洞から大山までは、島でありながらまあまあの山道である。

私は夢中になって原付を飛ばす。気持ちがいい。

俺は沖永良部の風だ。鳥のように駆け巡るんだ。


そんなことを思いながらすっかり悦に入っていると、目の前になぜか日の丸が現れた。

重苦しい緑色をした、巨大施設である。

看板を見てみると、航空自衛隊の施設らしい。

展望台方面に進んでいくと、

島と不釣り合いなパラボラアンテナ二基が怪しい雰囲気を漂わせていた。

さながらアジトである。

子供の頃にDSのポケモンでギンガ団のアジトを冒険したことを思い出す。

とはいえ、こうした施設があるからこそ、沖永良部島にお金が入り、日本は中国や北朝鮮から守られるのだろう。

自衛隊で働く友人も何人か知っている。

だから自衛隊や、その施設が存在するのは仕方がないと思っている。

だがしかし、展望台への道のりで急にこんなアジトと出くわせば、そりゃビビる。

ビビるから、俺は好きになれなかった。


アジトを抜けて展望台へ。

展望台は4階建てくらいの高さで、

2階部分の倉庫のドアが壊されて、中がめちゃくちゃになっていた。

嵐のせいか、ホームレスでもいたのか。。。

そんなことを考えながら、よいしょと頂上に登ると先客がいる。

見た感じ普通の少年だが、

もしかすると彼は自衛隊施設の前でウロウロする私を警戒して、

自衛隊から送られてきた人物かもしれない。

そして私が展望台から自衛隊施設の写真を撮るようなそぶりを見せたら、

こめかみに拳銃をあてがって、

どこの国から来たのかと詰問されるかもしれない。

ビビりながら、とりあえず景色の写真を一枚。何十年間も変わってないんだろうな〜と思わせる鄙びた光景が広がっている。

一般人アピールをしなければならないので、とりあえず海の写真を何枚か撮った。

鉄柵に囲まれてこそいるが、風がよく通り、居心地のいい場所だ。

恐る恐る、少年に話しかける。

「地元の方?」「そうです。」

ほらほら、やっぱり自衛隊施設の回し者なんだ…、

そう思っていたが、よくみると学生服を着て、お弁当を食べている。

聞くと地元の高校生らしい。

家にいても暇だからと、学校終わりにここで過ごしているのだとか。

心の中で、ここで過ごしても暇だろう、と思ったが、

グッと抑えることにした。


私は、この島の若者はどういう生活をしているのか聞いて見た。

例えば、高校を出たらどうするのか。

どうやら彼は、福岡の大学を目指すらしい。

島の若者は進学やらなんやらでみんな島を出てしまうそうだ。

「それでも都会に出たいんだ?」

「ええ、大学へ行って自分の世界を広げてみたいんです」

大学4年生の私は、その言葉に心がズキリとしたような気がした。

別れを告げてバイクに戻る。


バイクに向かう道のりで、原付が停められているのを見つけた。

ああそうか。これは少年のバイクだ。

ここの高校生はきっと原付で高校に通うんだろう。

実際、この島の唯一の高校である沖永良部高校までは、

島の二大集落である知名からも和泊からも、5キロほど離れている。

地域によってはチャリで行ける距離ではないのだろう。

交通機関も全然整備されてないしね。


越山公園


さて、ここからはあんまり予定を決めていない。

とりあえずバイクを走らせる。自分は暇人だなあと思う。

実際、昨日はあんなに新鮮だった島の景色も、

いけどもいけども「ざわわ」なので見飽きた。

このまま引き返してのんびり過ごそうかと思ったが、

越山公園、という看板を見つけたので立ち寄ってみることにした。

どんな公園かとちょっとワクワクしたが、

遊具もなければ見所もない。

ただ、展望台からは大山の展望台よりも美しく、島を眺めることができた。

昨日のイノベ港に、与論や那覇方面へ向かう船が停泊している。

しかし俺は乗らない。

乗ってもいいが、また与論を抜港されたらホンマモンのアホだからだ。

だからこうして、高みの見物をしている。


展望台の脇には、平和を祈る碑が建てられ、この島出身の太平洋戦争戦没者の名前が刻まれている。

時刻はちょうど12時、どこからか鐘の音が聞こえてくる。

中学校のときに合唱コンクールで聞いた「平和の鐘」が頭をよぎる。

と、ちょいとしんみりしたところで、次の目的地を探す。

碑の横に建てられていた「沖永良部島丸ごと観光マップ」という、

半ば投げやりに感じられる地図を見て、

「田皆岬」という場所が気になった。だから向かう。

気軽な旅である。


田皆岬


バイクブンブンと20分ほど。

ほんとうに何もない、もはや「ざわわ」ですらない道をひた走り、田皆岬へたどり着いた。

たどり着いたが、ほんとうに周りに何もない。

お土産やさんも食堂もないのだ。

しかもあろうことか、道沿いに立っている一軒の家は、ゲストハウスの看板を掲げたまま廃墟になっていた。

どうしようもない気分でバイクを降り、坂道を下っていく。

途中で真っ白の灯台を横切る。

そして、ふいに道が途切れる。

その途切れたあたりから10歩も歩みを進めれば、そこは断崖絶壁、火曜サスペンスか十津川警部の世界観である。

ちなみに柵はない。完全に自己責任だ。

しかもこの島は珊瑚礁でできた島だから、岩がゴツゴツ尖っている。

落ちたら痛いだろうなあ。いや、痛いじゃ済まないだろうな。


しかし不思議なもので、絶壁にぶち当たる波の音を聞いていると、下を覗き込んでみたくなる。

バスロマンのごとく青々とした海が眼下に広がり、

向こうにはイノベを出て与論を目指す船がゆっくり航行している。

そして下を覗き込むと、白波が岩にあたり砕け散っていた。

もしこの体勢で背後をちょっとでも小突かれたら俺は終わりだ。

ちょっと昔に、クレヨンしんちゃんの作者が崖から落ちて死んだニュースを思い出す。

あのときは、失礼ながらも大人のくせにとろいな、と思っていたが、

21歳にもなって自分が彼と同じ行動をしている。

ああ、崖上に立つと、こうしたくなるのだ。

こうやってブログを書いているので無事だったのがわかるだろうが、

相当デンジャラスなことをしていたと、今になってふと思う。

後編へ続く。

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山内淳史 Atsushi Yamauchi

1995年愛知県生まれ。大学時代に先輩に騙されて入った携帯屋のアルバイトでスマートフォンの魅力を知る。 機種の外観だけでスマホのメーカーと型番がわかるようになった頃、旅行にハマり、アルバイトの収入の大半を旅行につぎ込むようになる。おかげで日本中の人と地元トークができるようになり、その謎知識から現在の職場では営業先の地方にいるお客様を不必要にビビらせている。 ブログ歴は8年。現在のブログは3代目。 「手のかかるロビンソンだなぁ」(isuta1205.com)のほかに寄稿多数。 「KOKACARE」(http://healthcare.halfmoon.jp/blog/) 「EDIT知多半島」(http://chitahantou.net/)など。

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